11月26日放送「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」(TBS系)で、お笑いコンビ「ずん」の飯尾和樹(52)をフィーチャー。

「再現映像を交え、おじさん芸人・飯尾の“サクセスストーリー”を特集。過去には同様の趣向で岡村隆史らも取り上げられただけに、飯尾の人気者ぶりを証明した形」(放送記者)

「現実逃避シリーズ」など持ちギャグ多数

 飯尾の芸歴は30年に及ぶ。萩本欽一のバラエティ番組に刺激され、高校卒業後お笑い芸人を志す。「返事のよさ」を買われて萩本、関根勤、小堺一機を擁する浅井企画に所属。ほぼ同期にウド鈴木がいた。

 だが「キャイ~ン」で早々に頭角を現したウドに対し、飯尾はコンビを二度解消するなど苦労。飯尾曰く「浅井企画の在庫品」同士の“やす”(52)とずんを結成したのは2000年、31歳になっていた。

「飯尾の可笑しさを買っていた関根の推挽もあり『内村プロデュース』などへの出演機会に恵まれたが、飯尾は自ら前に出るタイプではなく、ボソッと喋り、スベった印象だけを残すことが多かった。むしろ『とんねるずのみなさんのおかげでした』内の『細かすぎて伝わらないモノマネ選手権』で、やすが先に注目された」(バラエティ制作関係者)

 飯尾はこの時期のことを「『スベってから考えろ』という内村(光良)さんの教えが役立った」と語っているが、スベる中で、手持ちのギャグを少しずつ増やしていった。40歳になる頃までバイトをすることもあったが、12年に、予選を経て大喜利番組「IPPONグランプリ」本戦に進出した頃から、その独特のギャグが注目され始める。

「ゴロゴロ寝転がり『あ~あ、親父がトム・クルーズだったらなあ』と絶妙の間で呟く。まさに浅井企画ならではの“ほのぼの芸人”。サンドウィッチマンをはじめとする仲のいいコンビなど、『毒』より『癒やし』が求められる昨今のテレビの趨勢に乗った」(同前)

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source : 週刊文春 2021年12月9日