ロシア軍、ウクライナ侵攻?|池上彰

池上彰のそこからですか!? 第506回

池上 彰
ニュース 社会 政治 国際

 ロシア軍が新年早々にもウクライナに侵攻する準備をしている。最大17万5000人を動員した本格的な軍事侵攻の計画だ。

 これは、アメリカの情報機関がまとめた報告だとして、今月3日、アメリカの「ワシントン・ポスト」が報じたニュースです。

 なんと、いまの時代に、まるで第二次世界大戦のような危機が迫っているというのです。この情報を裏付けるかのように、ロシア軍はすでにウクライナとの国境沿いに約12万人の兵力を集結させています。

 現代は、宇宙の偵察衛星によって地上の兵力の移動は丸見え。ロシア軍は、大規模な兵力の移動を見せつけて、ウクライナに圧力をかけているのです。

 もしロシア軍が軍事侵攻したら、アメリカはどうするのか。この情勢に危機感を抱いたアメリカのバイデン大統領は、今月7日、ロシアのプーチン大統領と電話会談をして、軍事侵攻を思いとどまるように求めましたが、成果を上げることはできませんでした。

 いったい何が問題になっているのか。そもそものきっかけは2014年2月のことです。ロシア寄りの姿勢を強めていた当時のヤヌコビッチ大統領の政治に反発した人々が首都キエフでデモを繰り広げ、これを弾圧しようとした治安部隊と衝突した結果、ヤヌコビッチ大統領は失脚。ロシアに亡命しました。

 大統領が逃げ出した後、ヤヌコビッチが莫大な資産を貯め込んでいたことが判明。大統領の広大な自宅が一般に公開され、腐敗政権ぶりが明らかになりました。

初回登録は初月300円で
この続きが読めます。

有料会員になると、
全ての記事が読み放題

  • 月額プラン

    1カ月更新

    2,200円/月

    初回登録は初月300円

  • 年額プラン

    22,000円一括払い・1年更新

    1,833円/月

※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。

有料会員になると…

世の中を揺るがすスクープが雑誌発売日の1日前に読める!

  • スクープ記事をいち早く読める
  • 電子版オリジナル記事が読める
  • 解説番組が視聴できる
  • 会員限定ニュースレターが読める
有料会員についてもっと詳しく見る
  • 0

  • 0

  • 0

source : 週刊文春 2021年12月23日号

無料ニュースレター登録はこちら

今すぐ登録する≫

新規登録は「初月300円」から

今すぐ登録する≫