衆院選で大躍進を果たしたものの、“マルチ議員”こと伊東信久氏をはじめ、所属議員の問題が相次ぐ日本維新の会。今度は辻元清美氏を倒した男まで――。

文書通信費問題に火をつけた池下氏

 大阪10区から初当選を果たしたのは、池下卓衆院議員(46)だ。

「税理士を経て、11年から大阪府議を3期務めた。衆院選の下馬評は辻元氏優勢でしたが、人気者の吉村洋文府知事も応援に駆け付け、小選挙区で勝利。辻元氏に比例復活も許しませんでした」(府政担当記者)

辻元氏に比例復活も許さず

 当選直後からNHK「日曜討論」に出演。「任期一日で100万円出る。世間の常識では考えられない」などと述べ、いわゆる文書通信費問題の火付け役になった。かように政治とカネの透明化を掲げる池下氏だが、

「自身の政治資金に不透明な面がある。しかも維新は世襲の打破を謳うのに、その政治活動は元高槻市議会議長の父、節夫氏におんぶに抱っこです」(同前)

 例えば、政治団体「池下卓後援会」の収支報告書によれば、節夫氏は17年から20年にかけ、個人献金の上限額である150万円を毎年寄附。さらに、池下氏は池下卓後援会や、自身が代表の政党支部「日本維新の会高槻三島支部」の事務所を、節夫氏が所有する自宅敷地内(土地の一部は池下氏の母が所有)に置く。

「節夫氏の市議時代からスピーカーなど選挙グッズが置かれ、10名ほどの会合もできる」(地元関係者)

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source : 週刊文春 2022年1月13日号