毎晩、深酒していた20代。一人暮らしのマンションは寝るためだけの部屋でした。|中村仁美

新・家の履歴書 第766回

音部 美穂
ライフ ライフスタイル

(なかむらひとみ フリーアナウンサー。1979年、大阪府生まれ、横浜育ち。02年、お茶の水女子大学卒業後、フジテレビに入社し、バラエティやスポーツ番組などを担当。18年、フリーアナウンサーに転身。現在『田村淳の訊きたい放題!』(TOKYO MX)にレギュラー出演。FRaU webにてエッセイも連載中。)

 

 アナウンサーになる前は、インテリアコーディネーターを目指していたんですよ。でも今、家を見渡せば、あるのは、デザインより機能性重視の家具ばかり。しかも息子たちによって、落書きされたりシールを貼られていたり……。なので、インテリアは「汚されてもイライラしないもの」が基本。お気に入りの家具に囲まれた空間ですごす生活はずっと先になりそうです。

 元フジテレビアナウンサーで、現在はフリーアナとして活躍中の中村仁美さん。「さまぁ~ず」の大竹一樹さんの妻であり、9歳、6歳、2歳の3人息子を育てる母でもある。
 1979年に生まれた中村さんが小学校に入るまでの日々を過ごしたのは、大阪・枚方市にあった父の会社の社宅。サラリーマンの父と専業主婦の母、3歳上の姉との4人暮らしだった。

 その社宅は4階建ての古い団地で、近所では「丘の上のお化け屋敷」なんて呼ばれていたほど。変わった間取りで、玄関を入ると大きな廊下が広がっていて、そこになぜかキッチンがあり、食卓も置いていました。つまり、廊下がダイニング。「どうしてうちは、廊下でご飯を食べているんだろう?」と不思議で仕方なかったです。

 その“廊下部屋”の隣に、テレビやソファを置いた居間、両親の寝室と子供部屋もありました。廊下部屋の外にはベランダがあり、ゴミバケツなどの置き場に。母が体調を崩した時、普段料理などしない父が張り切って朝食を作ったのですが、目玉焼きを盛大に焦がしてしまい、フライパンごとゴミバケツ行きになったのを覚えています。

イラストレーション 市川興一/いしいつとむ

なぜか先生に目をつけられ叱られてばかりの中高生時代

 団地には同じ年頃の友達がたくさんいて、敷地内にある砂場やジャングルジムでいつも一緒に遊んでいました。補助輪なしの自転車に乗れるようになったのも、団地内のネットワークのおかげ。少し年上のお姉さんたちが自転車講習会をやってくれたんですよ。

 親がつきっきりじゃなくても、目の届くところで安心して子供どうし遊ばせられる。願ってもない理想的な環境だったんだなと、親になった今は羨ましく思うほどです。

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source : 週刊文春 2022年1月27日号

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