桑田真澄(読売巨人軍 投手チーフコーチ)「今はちゃんとした科学的根拠、データがあるので、自分の経験とか感覚を合わせて指導していく」|鷲田康

野球の言葉学 第604回

鷲田 康
エンタメ スポーツ

 昨季はシーズン終盤の大失速で3連覇を逃した巨人。敗因として、9月頭から先発投手陣を中5日で回した原辰徳監督(63)の采配も批判の対象となった。

 その中で色々な評論家が中5日問題を論じていたが、最も納得させられたのは日刊スポーツに載った巨人OB・西本聖さんの評論だ。

 その評論で西本さんは中5日には賛成だが、それならもっと投手の技術的メンテナンスをしっかりしないといけないと書いていた。投手は疲れると肘が下がって横振りになる。例えば戸郷翔征投手(21)は、ただでさえ腕が横ぶりになりやすい投手だが、それに疲れが重なって体が開き、腕が振り遅れる技術的な問題が起こっていた。そこをアドバイスして修正するのがコーチの仕事ではないか、というのが大まかな内容だ。

 実はそこが投手コーチの一番難しいところで、かつてはどのチームにもそういうメカニックをいじれるコーチがいたものだ。例えば長嶋茂雄監督時代の巨人には宮田征典さんという専門家がいたし、今季からDeNAに復帰した小谷正勝コーチングアドバイザーなども、そんなコーチの一人だ。

 さていまの巨人には……。

「真澄ならできると思うよ」と、桑田真澄投手チーフコーチ(53)の名前を上げたのは原監督だ。

コーチ就任2年目で結果を残せるか

 昨年1月に巨人に電撃復帰。昨季限りで退団した宮本和知投手チーフコーチの補佐役を1年務めて、今季からチーフに昇格した。昨年1年は「診察」と称してじっくり観察する期間としていたが、「今年は治療の年」と、本格的に投手陣の技術的な指導にあたることを明らかにしている。

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source : 週刊文春 2022年2月3日号

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