2月上旬、ビジネスでアメリカへ行った時のことだ。その日、僕はワシントンDCで行われた500人ほどのトップ経営者が集まるBusiness Council(ビジネス協議会)に参加した。

 久々に対面で現地の経営者たちと話をしながら、つくづくと感じたことがある。それはアメリカをはじめとした世界の国々では、すでに新型コロナの流行が最終局面を迎えたということだ。

 実際、イギリスではジョンソン首相が、感染者の自主隔離など新型コロナ関連の国内規制を全面撤廃すると発表したように、欧米ではウィズ・コロナ、アフター・コロナへの舵取りが急速に進んでいる。厳しい水際対策を続けてきたシンガポールでさえ、感染拡大が落ち着き次第、移動の規制を大幅に緩和するという。

コロナ規制の全面撤廃を発表したジョンソン英首相

 感染者の隔離は廃止され、外国人の入国も一定の条件を満たせば、コロナ前の水準へ戻っていくのが国際的な流れだろう。いくつかの調査報告でも示されているが、僕の知り合いを見ても、オミクロンの症状は比較的軽いケースが多い。

 そうした流れの中で、アメリカの経営者からひしひし感じるのは、開拓者精神とも言えるエネルギーやダイナミズムだ。アメリカはコロナで落ち込んだ昨年と比べて、経済が成長に転じている。コロナ禍で「ワーク・フロム・ホーム(在宅勤務)」という働き方も広がったが、多くのIT企業はそのデメリットに気づき、むしろ社員をオフィスに戻そうとする動きのほうが活発になっているようだ。彼らの意識は完全に「バック・トゥ・ノーマル(従来の生活様式への回帰)」なのだ。

「いつ国を開くのか?」

 このBusiness Councilに参加している日本人の経営者は、僕一人だけだった。そんな僕に対して彼らは次々とこう聞いた。

「日本はいつ国を開いて、海外からの入国者を受け入れるのか?」

初回登録は初月300円で
この続きが読めます。

有料会員になると、
全ての記事が読み放題
コメント機能も使えます

週刊文春電子版に超おトクな3年プラン59,400円が登場!月額プラン36ヵ月分と比べて19,800円、年額プラン3年分と比べて6,600円おトク!期間限定12月2日(月)まで!

キャンペーン終了まで

  • 月額プラン

    1カ月更新

    2,200円/月

    初回登録は初月300円

  • 年額プラン

    22,000円一括払い・1年更新

    1,833円/月

  • 3年プラン

    59,400円一括払い、3年更新

    1,650円/月

    オススメ!期間限定

※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。

有料会員になると…

世の中を揺るがすスクープが雑誌発売日の1日前に読める!

  • スクープ記事をいち早く読める
  • 電子版オリジナル記事が読める
  • 解説番組が視聴できる
  • 会員限定ニュースレターが読める
有料会員についてもっと詳しく見る
  • 0

  • 0

  • 0

source : 週刊文春 2022年3月24日号