案の定といえば案の定だが、“ビッグボス”新庄剛志監督(50)率いる日本ハムが開幕3カードで1勝8敗と大きく躓いた。
「テレビで落合さん(博満・元中日監督)が『何を考えているのか皆目、見当がつきません』と言っていた通り、選手起用も采配も無茶苦茶。『開幕3連戦は遊びます』という発言に、ソフトバンクの藤本(博史)監督は、『向こうは遊びでもこっちは真剣勝負や』と受け流していましたが、勝負を度外視したような新庄采配に他チーム関係者からは、『ペナントレースの“場荒らし”だ』と批判の声が上がっています」(スポーツ紙デスク)
開幕9試合はすべて違う先発投手で、ローテーションはないも同然。4月3日のオリックス戦では、同点の8回に紅林弘太郎内野手を申告敬遠して主砲・吉田正尚外野手との勝負と奇策に出たが、これが裏目で決勝適時打を浴びた。打線も毎試合、打順が入れ替わるのは当たり前だ。昨年の東京5輪の金メダリストで中心打者の近藤健介外野手(28)ですら、開幕戦の6番から3番、2番、1番と打順はタライ回し。不振でもないのに開幕7試合目で先発落ちして、9回2死から代打という使われ方である。選手の適性を見ていると言えば聞こえはいいが、普通ならキャンプ、オープン戦で済ませていることを、開幕しても続けている。これにはさすがにチーム内からも、戸惑いの声も聞こえ始めているという。
しかもその結果の大コケである。普通ならファンの不満が爆発するところだが、このカオスな戦いぶりこそ新庄野球の真骨頂と喜ばれているから訳が分からない。ただ、この予想以上の低空飛行に一番、ショックを受けているのは、実は新庄監督自身だという話もある。
「ここからです。もうちょっとドラマがあってもよかったね。あと5試合くらい負けてもよかったくらい」
これは開幕6戦目で初勝利を挙げた試合後の、新庄監督の言葉学だ。
いかにもメディア受けするビッグボスらしい強気のコメント。しかしこの強気とは裏腹に、今は負け試合後は報道陣の前から雲隠れ。広報を通じてコメントを出すことが多くなっている。
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source : 週刊文春 2022年4月14日号