人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。
もう随分前の、ボブ・ディラン来日のことだ。
僕はツアー先の秋田県で、生れて初めて最前列の席で見た。
会場はオーケストラスペースもなく、ステージは目と鼻の先。
「しかも、ど真ん中の席!」「ス、スゲェー!!」
僕は同行した友人と開演前からはしゃいでた。
定刻通り、客電が消え、バックバンドと共にステージに登場したディラン。エレキギターを肩に下げ、センターマイクに進んで来た。
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source : 週刊文春 2022年4月21日号