シカゴ・カブスの鈴木誠也外野手(27)が打ちまくっている。デビュー戦となった4月7日(日本時間8日)のミルウォーキー・ブルワーズ戦でメジャー初安打を放つと、10日(同11日)の同カードで初本塁打を記録。さらに移動日を挟んだ12日(同13日)のピッツバーグ・パイレーツ戦では2打席連続本塁打、17日(同18日)のコロラド・ロッキーズ戦で4号と、快ペースで本塁打を量産している。この時点で打率は4割、長打率と出塁率を合わせたOPSは1.503。1.000を越えれば超一流とされるだけに、驚異的な数字となっている。
「今季は労使交渉のもつれでロックアウトが続いて、キャンプ、オープン戦期間も短縮される中でのシーズンイン。鈴木にとっては準備期間も短く、コンディション作りとメジャーの野球への対応に苦労するのではないかと見られていました。しかしロッキーズ戦の4号は右翼席に運んだ一打で、これで4本中2本が逆方向への本塁打。しっかりボールを引きつけて飛ばせている。そこからも技術的にメジャーに適応できていることが分かります」(現地で取材する放送関係者)
まさに順風満帆の船出となった訳だ。
もちろんこの好スタートは喜ぶべきだが、その一方で本当のメジャーの洗礼は、開幕1カ月後か2カ月後にやってくるという見方があるのも忘れてはならない。
「とにかく体がキツい」
こう語っていたのはニューヨーク・ヤンキース時代の松井秀喜さんだった。年間162試合をほぼ6カ月で消化する。カブスも早速、5月には移動日なしの遠征を含んだ14連戦、6月には17連戦と続く。しかも時差がある上に、連戦中にはナイターとデーゲームが混在する。鈴木もすでに15日(同16日)にデイ・オフがあったように、休養日を挟みながらの戦いとなるが、開幕時のコンディションを維持し続けるのは、なかなか難しいのがメジャーの現実なのである。
スケジュールの壁
「メジャーの開幕は6月からと言われるのも、主力選手は開幕には7、8割くらいの状態で入って、そこから徐々に上げていくからです。そうしないと1年間、持たない。ただ、マイナーの選手や鈴木のようなメジャー1年目の日本人選手は、開幕からどんどんアピールしなければならない立場。そこでいきなりトップコンディションでシーズンに臨んで好スタートを切りますが、途中で息切れしてしまうケースも多く見受けられます」(前出・放送関係者)
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source : 週刊文春 2022年4月28日号