歴史学者が唸った 佐藤浩市 西田敏行の暴走

鎌倉殿の13の㊙︎

「週刊文春」編集部
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 三谷幸喜氏にとって『新選組!』『真田丸』に続き3作目の大河となる今作。“歴史好き”を自認する三谷氏だけに、歴史家を唸らせるポイントがいくつもある。

 日本中世史が専門の明治大教授・清水克行氏が挙げるのは、三谷氏が「意図的に新説を使おうとしているのではないか」という点。

「正直、定説の方が面白いこともあるけれど、SNSで『最新の研究はそうじゃない』と突っ込まれるのを見越しているのだと思う」

 具体的には、平家の描き方に顕れているという。

「平家は『驕る平家は久しからず』の言葉通り、驕り高ぶった存在として描かれてきた。ただ最新の研究では、そんなに悪くなかった、と言われている。小泉孝太郎さん演じる平宗盛はかなりフラットに描かれていますよね。むしろ鎌倉幕府内の方が内ゲバの繰り返しで、よっぽど悪い(笑)」(同前)

 信じていた源頼朝に謀殺される、佐藤浩市演じる上総広常の描き方も特徴的だ。

上総介の最期(15話)は“神回”と話題に(「鎌倉殿」インスタより)

「尊大な振る舞いも多く、問題児だったのは確かですが、厳密には人物像は分からない。ただ、貴族出身の頼朝が京都の方を向きがちなのに対し、上総介は鎌倉の利益の為に動くよう進言する。それゆえ粛清されたのだと思われますが、三谷さんが粗野で純粋な人物に仕立てたことで、殺されるシーンが際立った」(同前)

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source : 週刊文春 2022年6月16日号

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