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「75歳の壁」を超える《耳》

「週刊文春」編集部
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「耳が聞こえにくくなった……」、これもまた年とともに増える悩みだ。70〜74歳の難聴有病率は男性が50%、女性が41%だが、75歳以上になると男女ともに半数を超える。

 誰もが発症する症状だが、放置すると、日常生活に支障をきたすことはもちろん、認知症のリスクを高める。2020年、英医学誌「ランセット」に、認知症発症の12のリスク要因のうち難聴が最大であることが掲載された。メモリークリニックお茶の水の朝田隆院長が解説する。

「難聴の方は、聴くことにより多くのエネルギーを必要とします。そのため記憶や注意を司る脳の機能に十分なエネルギーを回せなくなる。その積み重ねによって、使わない機能が衰えていくと考えられています。

 他にも、難聴は転倒のリスクも高め、鬱や社会的孤立など、多くの問題と深い関係があります」

朝田氏

 高齢者の難聴の主な原因は、やはり「加齢」。年とともに、内耳にある蝸牛内の有毛細胞が脱落して減っていくのだ。愛知医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科の内田育恵特任教授が解説する。

内田氏

「加齢性難聴の特徴は、高音から聞こえにくくなる進行スピードに左右差がないことなどが挙げられます。聴力の低下は30代から始まりますが、日常生活で人が話す声の音域の聞き取りにくさが表れてくるのが60代ぐらい」

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source : 週刊文春 2022年6月30日号

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