江戸時代中葉、風刺と諧謔に満ちた句集が大当たりをとり、その新文化は後に選者柄井川柳の俳号をもって呼ばれることになった。「役人の子はにぎにぎをよく覚え」などの庶民が詠んだ川柳の秀句が世に残ったのは、読み巧者のお陰ということか
▶だが当世は随分と趣が異なるらしい。朝日の西木空人なる選者が16日朝刊の「朝日川柳」に選んだのは、7本が7本、凶弾に倒れた安倍晋三元首相の「国葬」を扱ったものばかり。しかも「疑惑あった人が国葬そんな国」などと風刺というより指弾に近い「批判句」で覆い尽くされた
初回登録は初月300円で
この続きが読めます。
有料会員になると、
全ての記事が読み放題
コメント機能も使えます
既に有料会員の方はログインして続きを読む
※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。
source : 週刊文春 2022年8月4日号