「僕のようなタレントが会長でいると、不祥事が大きく報じられ、フェンシング業界が信用を失うデメリットがある。その場合は僕が辞任することも理解してほしいと、選手たちには常々伝えてきたんです」

 小誌記者の目を見据え、神妙な顔でそう語るのは、タレントで日本フェンシング協会会長の武井壮(49)だ。

 武井は昨年6月、太田雄貴氏の後を受け、フェンシング協会のトップに就任。

「太田氏は、知名度と発信力がある武井にフェンシングの発展を託した。就任直後の東京五輪では史上初の金メダルを獲得。今年も世界大会で好成績を残している」(スポーツ紙記者)

“百獣の王”の異名を持つ

 だが、フェンシング協会をめぐっては、JOCなどの助成金を受給予定だった6月の日本代表沖縄合宿が、レジャー中心だった事実を小誌が報道。その直前には日本代表選手同士の不貞行為も発覚している。

 不祥事が続く状況に、ある現役選手は「武井会長のガバナンスが効いておらず、説明も不十分」と嘆き、その姿勢についてこう明かす。

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source : 週刊文春 2022年8月18日・25日号