ノンフィクション界の第一線で活躍されている梯久美子さんがこの度初登場。誠実な人柄と真摯に書くことへと向き合うその姿は、アガワ流「デキる女の条件」にピタリと一致。ノンフィクションの書き方のヒントがここに!

 

(かけはしくみこ ノンフィクション作家。1961年生まれ、熊本県出身。編集者を経て文筆家に。2005年にデビュー作『散るぞ悲しき』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。17年には『狂うひと』で読売文学賞、講談社ノンフィクション賞、芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。最新刊に『この父ありて』。)

 

阿川 この度は『この父ありて』(文藝春秋)の刊行、おめでとうございます。

梯 ありがとうございます。日本経済新聞に連載していたものをまとめたのですが、新刊を出すのは2年半ぶりで。もっと働かなきゃいけないんですけどなかなか……(笑)。

阿川 9人の女性作家とその父親との父娘関係について綴られた作品ですが、このテーマを選んだきっかけは何だったんですか?

梯 もともとは自分が物書きになって、エッセイの仕事を頼まれた時に、父について書くことがよくあって。

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source : 週刊文春 2022年11月03日号