これはある種の“粛清”である。

 中日が次々と成立させた電撃トレード。1件目は11月15日だった。貧打に泣いた今季の打線の中で打率2割7分をマークし、日本人選手チームトップの57打点を叩き出した阿部寿樹内野手(32)を、涌井秀章投手(36)との交換で楽天に放出。3日後の18日には、京田陽太内野手(28)とDeNAの左腕・砂田毅樹投手(27)のトレードを成立させた。

複数のポジションを守れる点も魅力

 背景には単純な戦力補強だけではない、立浪和義監督(53)の思惑がある。

 実はこの2人、いずれも“立浪理論”を拒否した選手だったのだ。

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source : 週刊文春 2022年12月1日号