ヤギに草を食べさせるだけなのに大悟が愛される理由が分かる

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てれびのスキマ
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『ヤギと大悟』(テレビ東京)は、タイトルでヤギが先に来ている通り、ヤギが主役の番組だ。

「自分が主役だということを認識しだしたのかな?」

 千鳥・大悟はオープニングトーク中、「めぇ~」と鳴いた「ポポ」という名のヤギに向かって言った。2021年の年末に第1弾が、2022年4月に第2弾が、そして今年1月2日に最新作が放送された。雑草で困っている人を助けるため、大悟がヤギを連れて田舎道を散歩し、雑草を食べさせる、ただそれだけの番組。にもかかわらず、本作はギャラクシー賞・選奨やATP賞・最優秀賞など各賞を受賞。SNSでは何度も繰り返し見て癒される「追いヤギ」という言葉も生まれた。

千鳥・大悟 ©時事通信社

 吠える犬に怯え食欲が一時なくなってしまうポポだとか、記念撮影をするときはしっかりカメラ目線になるポポ、得意の前膝をつく“セクシーポーズ”をとるポポ、口を動かしながらも眠そうに目が開かないポポと、ずっとポポの可愛らしさに癒される。その「ポポ」という名前をつけたのは大悟だ。「素敵な名前のつけ方するか。お前と出会って最初に見つけたお花の名前をつけましょう」とロマンチストな一面を見せ「タンポポ」(途中からポポと略される)と命名した。そんな大悟の意外な面を見られるのもこの番組の魅力だ。ポポに対してはもちろん、出会う地元の人に対しても大悟は気遣いに溢れ優しい。

 2歳になり、パワフルになったポポが走れば懸命についていき、目の前のロープをポポがひょいっと跳んでかわせば、大悟も慌てて跳び越える。そんな風に翻弄されまくってもひたすら“ポポファースト”を貫く。また、地元の人と記念撮影をして「冥土の土産ができた」と言われれば、すかさず「そんなこと言うなや」と返したり、子供たちがポポを触っていると「食べてる時は口元だけは危ないから」と注意したりする。撮影交渉でも、一瞬で相手との壁を取り除き、懐に入っていく“人間力”が際立つ。

 保育園では「ヤギちゃーーん!」と子供たちに囲まれ「今ワシの芸歴で一番いい映像が」と笑う大悟は、一息ついてブランコに乗る。近寄ってくる子供から園で飼っていたウサギと鳥が死んでしまったと聞くと「悲しいね、でも人間の世界もそういうことやからな」と優しく言う。園児がなぜかブランコの鉄柱の周りをクルクル回りながら「どういうことー?」と無邪気に聞くと大悟は「そうやって回って楽しんでいるうちが華ってことよ。大きくなってもそうやって回って楽しめる人生を送りなさい」と語りかけるのだ。さらに「どうやってー?」と尋ねる子供に大悟は答える。

「いつも笑ってたら大丈夫」

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source : 週刊文春 2023年1月19日号

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