創業は遡ること室町時代。500年の歴史をもつ和菓子屋「虎屋」の十七代目にお越し頂きました。赤坂店の建て替えからパリ出店の舞台裏、気になる世襲制度まで、どんなお答えにも老舗ならではの“哲学”が息づいていました。
(くろかわみつひろ 株式会社虎屋 代表取締役会長。1943年生まれ。東京都出身。銀行勤務を経て、69年株式会社虎屋に入社。91年に十七代目当主として代表取締役社長に就任。2020年6月に息子の黒川光晴氏に社長の座を譲り、同社会長に就任。著書に『虎屋 和菓子と歩んだ五百年』など。)
阿川 虎屋さんの本社はここ赤坂にありますけど、京都から東京に移って来られた当初から赤坂が拠点でいらしたんですか?
黒川 1869年の東京遷都に伴い、当時の店主(十二代・光正)が東京進出を決めたのですが、上京当時は赤坂ではなく、1879年に赤坂に移転してきました。その後、1964年に現在の「とらや 赤坂店」がある場所に、本社併設の地上9階建てのビルを建てました。
阿川 その高さのビルは当時としては、まだ珍しかったんじゃないですか。そのビルを今の低層の建物に改装なさったのが……?
黒川 2018年です。10階ほどのビルを建てる予定だったのですが、息子(黒川光晴・現社長)が「大きい建物を建てるのはやめよう」と言い出して。
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source : 週刊文春 2023年4月13日号