中学1年生の少年は、地方での公演を終え、仲間たちと共に事務所が手配した高級ホテルに泊まっていた。皆が寝静まった深夜のことだ。鍵を閉めていたはずのドアが、音を立てて開いた。廊下から光が洩れ、スタスタと人の近づいてくる気配がした。
「ジャニーさんのそういう噂はちょっとあったけど、もしかして……」
過去8週にわたり小誌が報じてきた、ジャニーズ事務所創業者・ジャニー喜多川氏による性加害。被害を告白した元ジュニアは合計で11人にのぼる。
事態が動いたのは、実名・顔出しで登場したカウアン・オカモト氏(26)の告発が切っ掛けだった。彼が4月12日に日本外国特派員協会で会見を開くと、これまで沈黙し続けてきた新聞・テレビも報じ始めた。
ジャニーズ事務所も無視はできず、CMスポンサーなど取引先企業に、藤島ジュリー景子社長名義で、性加害問題の調査を開始した旨を記した文書を送ったことが明らかとなったのだ。
そして今回、新たに実名・顔出しで被害を告白してくれたのが、1998年からジャニーズJr.として活動をしていた橋田康氏(37)だ。
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source : 週刊文春 2023年5月18日号