今年5月19日から21日まで、G7広島サミットが開かれた。世界で唯一の被爆国の日本、そして広島での開催は、とても意義のあるものだったと思う。

 僕自身も広島には何度も訪れているけれど、いかなる場合でも核の使用は絶対にあってはならない。広島でのG7サミット開催が、その共通認識を改めて高める契機になってほしい。確かに、日本政府は核兵器禁止条約への署名に後ろ向きだし、G7各国は核やその傘による安全保障に依存している状況がある。そうした現実を見た時、今回のG7サミットは、世界にとって「一歩前進」とまでは言えないかもしれない。それでも、仮に0.1歩であっても前に進めていくことが大切だ。

 他国の領土を核兵器の使用をちらつかせながら侵略することが許されてしまえば、あらゆることが国際社会のなかで許されてしまう。中国や北朝鮮の脅威にさらされる日本にとっても、他人事ではない。だからこそ、ウクライナがこのロシアとの戦争に勝利をすることは死活的に重要だ。

「礼」を大事にしている

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source : 週刊文春 2023年6月22日号