ちなみに2006年4月に起こったこの事件が、12年も経って再捜査が行われることになったのは、どうやら大塚署の「怠慢」に原因があるように俺には思えた。

「週刊文春」の記事では、大塚署のある女性刑事が都内に100ほどある「コールドケース」(未解決事件)の中で、大塚署管内で発生したものを掘り起こしたことが、再捜査のきっかけになったと報じられている。彼女は種雄さんの傍らに置かれていたナイフの不自然な血の付き方に疑念を抱き、2006年の時点で「自殺」と断定した署の判断は間違いではなかったのか、と考えたと記事にはある。

 だが、実際には大塚署が事件当初、この事件を「自殺」と独自に判断するのはあり得ないことだ。というのも、この事件はすでに書いた通り、「立件票交付事件」であったからである。

 

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source : 週刊文春 電子版オリジナル