昨年末の紅白でライブ活動に終止符を打った加山雄三さん。ご両親の話や学生時代の思い出、あの名曲の誕生秘話など伺えば、若大将節が大炸裂。そして数多の苦難を乗り越えた加山さんだから言える格言も飛び出して――。

 

(かやまゆうぞう 俳優・歌手。1937年生まれ。神奈川県出身。60年に東宝に入社、同年映画『男対男』で俳優デビュー。映画『若大将』シリーズで人気を博す。65年にリリースした「君といつまでも」は350万枚を超える大ヒットを記録。近著に『幸せの料理帖』(KADOKAWA)。)

 

阿川 去年の「紅白」でライブパフォーマンスを引退されて。審査員の黒柳徹子さんに「もっと歌ってほしかった」と言われた加山さんが、「もういいよ」ってさらりとおっしゃったのが、すっごくカッコよかった!

加山 あれ、会場でものすごくウケちゃって。反応がすごかったよ。

阿川 あの場で思わず涙が出たり、感情的にはならなかったんですか?

加山 ならない、ならない。ハッハッハ。最後に「海 その愛」を歌えたのは非常に満足だった。

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source : 週刊文春 2023年10月26日号