「5ラブランゲージ」というものをご存じだろうか? 肯定的な言葉・共に過ごす時間・贈り物・自分のためにしてくれる行動・ボディタッチなど、愛を伝える方法には5種類あって、人によってその優先順位は異なるそうだ。大好きなのに恋人とはこの優先順位がまるで違うからどうしたってずっと寂しいんだ、と酒をあおった友人の姿に、私は『付き合ってあげてもいいかな』のことを思い出していた。どんなに好きでも、好きという気持ちだけでは乗り越えられないものがある。好きなのに、好きだから。
ぱっと見いい女でモテるのに、好きな人と両想いになったことのない犬塚みわは、大学入学をきっかけに自分とはまったくタイプの異なる陽気なお調子者の猿渡冴子と友達になる。同じ軽音サークルに入った2人は新歓コンパの帰り道、互いに実は女の子のほうが好きだとカムアウトし、付き合い始めるようになる。
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source : 週刊文春 2023年11月2日号