イスラエルに対するハマスの攻撃は、多くの市民を無差別に殺戮するものでした。イスラエル国民の多くが、ナチスドイツによるホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)を想起したと言われます。身の毛がよだつような惨事ですから、イスラエルの人たちの怒りはよくわかります。

 その一方、イスラエル軍による報復攻撃で、ガザの一般民衆にも大きな被害が出ているのを見ると、やりきれません。

 さらに、ハマスの攻撃以降、イスラエル北部のレバノンとの国境付近でも、レバノンにいる武装組織ヒズボラとイスラエル軍との戦闘が伝えられています。これがもし本格的な戦争になったらどうなるのか。ますます不安が募ります。そこで今回は、ハマスではないイスラム武装勢力ヒズボラとは何かを解説します。

 日本ではヒズボラと発音していますが、原音に近い表記はヒズブッラー。「神の党」という名称のイスラム教シーア派の武装勢力です。この組織の宗教行事「アーシュラー」を2012年にレバノンの首都ベイルートで取材しました。

初回登録は初月300円で
この続きが読めます。

有料会員になると、
全ての記事が読み放題

  • 月額プラン

    1カ月更新

    2,200円/月

    初回登録は初月300円

  • 年額プラン

    22,000円一括払い・1年更新

    1,833円/月

※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。

有料会員になると…

世の中を揺るがすスクープが雑誌発売日の1日前に読める!

  • スクープ記事をいち早く読める
  • 電子版オリジナル記事が読める
  • 解説番組が視聴できる
  • 会員限定ニュースレターが読める
有料会員についてもっと詳しく見る
  • 0

  • 0

  • 0

source : 週刊文春 2023年11月2日号