今年6月、東京・練馬区のとしまえん跡地に開業した「ハリー・ポッター」のスタジオツアー施設『ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 メイキング・オブ・ハリー・ポッター』。ハリポタ映画製作の舞台裏を見学できる、イギリスに次いで世界で2カ所目の施設だ。チケット販売開始時には、ネットでの購入待ちが13万人超を記録。今も連日満員で、月刊誌『日経トレンディ』が発表した「2023年ヒット商品ベスト30」に「ハリー・ポッター再ブーム」がランクインしたほどだ。

「としまえん」跡地に開業したハリー・ポッター施設

 そんな超人気施設が、組織ぐるみで、有名テーマパークの内部資料を流用していたことがわかった。

 ハリポタ施設を運営する「ワーナーブラザーススタジオジャパン合同会社」(以下、ワーナー)の関係者が明かす。

「施設運営のノウハウを記した細かなマニュアルやスタッフ教育用のパワーポイントなど、複数の社内向け資料が『レゴランド・ジャパン合同会社』の内部資料を書き換えて使用されているのです。その痕跡が堂々と残された資料もあり、関係者の間では公然の秘密となっていました」

 レゴランドは、デンマークで生まれたレゴ・ブロックの体験型テーマパークで、2017年に名古屋市で開業した。ワーナーにとって、ライバル施設である。

 小誌は、ワーナーの社内フォルダに保管されていたレゴランドの内部資料と、それを元につくられたワーナーの社内向け資料を複数入手した。

 例えば<強化クリーニング手順 Enhanced Cleaning Procedure>。新型コロナ禍を受けて、テーマパーク内の清掃手順を記したマニュアルで、3ページのワードの資料だ。

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source : 週刊文春 電子版オリジナル