その死は、一時代の終わりを告げていた。11月18日に公表された創価学会名誉会長・池田大作氏の死去。創価学会を国内の公称会員数827万世帯という巨大宗教団体に育てあげた“怪物”。その正体とは果たして。
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11月20日朝。首都圏にある簡素な一軒家の玄関から、白髪の高齢女性が姿を現した。記者が声をかけると、一瞥しただけで、言葉は返ってこない。
13年前の秋、同じように見知らぬ記者から声をかけられた彼女は、兄を「先生」と呼び、「もう別世界の人でございます。眩いばかりで」と静かに微笑んだ。妹が敬愛してやまない兄は、その年の11月以降、ほぼ公の場に姿を見せなくなっていた。
今年11月15日の夜。創価学会名誉会長の池田大作が、東京都内の自宅で息を引き取った。享年95。老衰だった。近親者のみでひっそりと家族葬が営まれた。現世では別世界の人となった「先生」とは、別れの時だけでも兄と妹に戻ることができたのだろうか――。
国内会員は2022年時点で公称827万世帯。創価学会を国内屈指の巨大宗教団体に膨れ上がらせたのが池田だった。教団を支持母体とした公明党を設立し、国政にも影響力を保持し続けた。
権勢を恣にし、幾多の事件やスキャンダルで世を賑わせながら、95年の生涯を終えた“怪物”。その実像に迫った。
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source : 週刊文春 2023年11月30日号