「主文 被告は原告に対し、2565万5000円及び、これに対する平成30年8月11日から支払済みまで年間5%の金利を支払うこと」
9月20日13時過ぎ、東京地裁405法廷では、ある民事訴訟の判決が裁判長から言い渡されていた。
原告は元メジャーリーガーの野茂英雄(50)。彼が訴えたのは、近鉄バファローズ時代のチームメート、佐野慈紀(50)だった――。
◆ ◆ ◆
元近鉄担当記者が振り返る。
「同い年の2人ですが、社会人出身の野茂が、大卒の佐野より1年先に入団しています。入団当初、毎晩のように先輩と飲み歩いていた佐野に対し、すでにエースだった野茂が『このままでは大成しない』と説教。すると佐野は野球に集中し、活躍を始めたのです。その後、仲良くなった2人は、ずっと交流を続けていた。日本球界で敵が多かった野茂にとって、親友と呼べるのは佐野以外にいません」
野茂の渡米後、佐野は、中継ぎ投手として初の1億円プレイヤーにまで成長。シーズンオフには2人そろって、とんねるずや明石家さんまのバラエティ番組に出演することが恒例行事となっていた。
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source : 週刊文春 2018年10月4日号