西城秀樹「永遠のヤングマン」伝説

「週刊文春」編集部
エンタメ 芸能

「恋する季節」の真っ只中でも、「眠れぬ夜」を過ごした日も、少女たちの傍らには彼の歌声があった。歌謡曲黄金時代の掉尾を飾った情熱のシンガーが突然迎えた人生の「ラストシーン」。「あなたと愛のために」歌い続けたヒデキ。彼こそ、永遠の「ヤングマン」だ!

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「リハビリ中は『痛いよ!』『もう帰るよ!』とか大騒ぎしていました。でも絶対にやめなかった。周りに誰もいないとき、もうやめてもいいんですよと耳打ちしたら『ちゃんと、きれいに“YMCA”のポーズをとりたい、歌いたい』と。最後の4月25日も、普段どおり叫びながらトレーニングして、お疲れさまでしたとニコッと笑って帰っていきました」(JR Workoutの大明龍八院長)

 5月16日、西城秀樹が急性心不全のため逝去した。享年63。若手人気歌手の呼び名が「スタア」から「アイドル」に変わった70年代、郷ひろみ(62)、野口五郎(62)と共に、「新御三家」として若い女性に絶大な人気を誇り、一時代を築いた歌手だった。

 だが2003年、11年に脳梗塞を2度発症。晩年はリハビリを続けながらの活動を余儀なくされた。

 最後のステージとなったのは4月14日。栃木県足利市で開かれた「同窓会コンサート」で5曲を披露。アンコールのラストでは、恒例の『YOUNG MAN(Y.M.C.A.)』を振り付きで歌った。共演したあべ静江(66)の目には、西城の姿はいつもより元気に映ったという。

「私はいつも、緞帳(どんちょう)が下りたら秀樹さんの手を取って楽屋まで付き添うんです。夜の部が終わって、どうでしたか、と訊ねたら『すごく楽しかった』って」(あべ)

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source : 週刊文春 2018年5月31日号

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