人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。

 今回はある裁判の模様をお届けする。

 その概要はこういったものだ。被告人X氏が車内(さほど混み合っていない)で、被害者A子さんの臀部を見て発したとされる言葉、“ええケツしとるのう”がひとり言であったか否か、そこが問われる裁判だ。

 検察側の陳述――

「実際、その声がA子さんの耳に届いているわけで、ひとり言など、そんな言い訳は通じませんよ」

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source : 週刊文春 2024年7月25日号