余命1カ月宣告から半月。大野さんの家には次々友人がきて、彼女にエネルギーをくれる。7月17日、静岡から来たのは……。
〈ラーメン小鉢で2杯。アイスクリーム少々、和菓子1口、リンゴ1/8 うわー、どれもおいしい! やっぱり楽しい時間は生命(力)を上げるのだと実感〉
7月14日の闘病日記である。大野寿子が肝内胆管がんで余命1カ月と宣告され半月が過ぎた。月初めは食欲が減退し、体力が急激に落ちた。その後、少し回復したのは、友人との交流の影響が大きい。
難病の子の夢をかなえる公益財団法人「メイク・ア・ウィッシュ」日本支部(MAWJ)で長年事務局長を務めた大野は、交友関係が広い。
余命を知った友人が続々と千葉県浦安市の自宅にやってくる。それが大野にエネルギーを与えている。7月13日の日記にこう綴った。
〈千客万来がうれしい〉
16日もにぎやかになった。横浜市を拠点に、障害や病気の子とその家族に歌を届けるNPO法人「心魂プロジェクト」が大野に謝意を示そうとオンライン公演(ライブ)を開いてくれることになった。
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source : 週刊文春 2024年8月1日号