【前回までのあらすじ】挨拶代わりの『The Way We Were』。お披露目公演での出来事を美月は覚えていなかったが、余計なことは言うまいと決めていた。思い出は数限りない。八〇年代後期、美月と私は全力で時代を駆け抜けた――。テレビで『声』を披露する予定だったその日、楽屋で「歌手を辞める」と言って泣くばかりの美月のもとに、瀬尾は大急ぎで向かった。
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source : 週刊文春 2024年8月8日号