×月×日

 身近な人間の死を経験してから、数ヶ月が経った。私の身体と人生の半分以上を占めているような人だったから、それはそれは耐え難い苦しみだった。当然もう二度と会えないこと、二度と抱き合えないこと、その人に自分の話を語りかけることはできても、その人の日々の話を聞くことができないこと。それらは一気にやってくるのではなくて、波のように、寄せては返すものだった。

違国日記』(ヤマシタトモコ 祥伝社 全11巻 680~780円+税)の主人公・朝は、中学3年の冬、両親を事故で亡くし、小説家である叔母・槙生に引き取られる。共同生活の中で思春期を過ごし、なかなか理解し合えない思いを抱えながらも、まっすぐに向き合い、次第にかけがえのない関係性を築いていく物語。

初回登録は初月300円で
この続きが読めます。

有料会員になると、
全ての記事が読み放題

  • 月額プラン

    1カ月更新

    2,200円/月

    初回登録は初月300円

  • 年額プラン

    22,000円一括払い・1年更新

    1,833円/月

  • 3年プラン

    59,400円一括払い、3年更新

    1,650円/月

週刊文春 電子版 PREMIUMMEMBERSHIP 第1期募集中 詳しくはこちら

※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。

有料会員になると…

スクープを毎日配信!

  • スクープ記事をいち早く読める
  • 電子版オリジナル記事が読める
  • 解説番組が視聴できる
  • 会員限定ニュースレターが読める
有料会員についてもっと詳しく見る
  • 0

  • 1

  • 3

source : 週刊文春 2024年9月26日号