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先日、イタリアの作曲家サルヴァトーレ・シャリーノのオペラ「ローエングリン」に出演した。原作は、ワーグナーの同名作品をオマージュしたジュール・ラフォルグの小説「パルシファルの子、ロオヘングリン」(『ラフォルグ抄』所収 吉田健一訳 講談社文芸文庫 2100円+税)だ。
巫女のエルザは処女を失ったという疑いをかけられ、群衆の前で裁かれる。エルザは夢に見た騎士が自分を救い出すと信じて祈ると、白鳥の騎士ローエングリンが現れ、2人は結婚する。しかしローエングリンはエルザを抱くのを拒み、愛の夜は不毛に終わる。ローエングリンはエルザをその場に残し、白鳥に乗って故郷へと帰ってしまう。
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source : 週刊文春 2024年11月7日号