「公務を1日1日やっていく」――辞職の有無を問われるたび、ただこの言葉を繰り返してきた男の去就がついに決まる。斎藤元彦知事がどれだけ世間から非難されても、決して辞意を洩らさなかったのには、理由があった。

 

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 神戸市中央区の兵庫県庁から車で30分ほど。大阪湾を一望できる高級住宅街の一角。家賃約20万円のマンションの一室に、兵庫県知事・斎藤元彦(46)はひっそりと暮らしている。

 9月中旬の平日。小誌はその日、閉庁時間を前に仕事を切り上げて帰宅していた斎藤氏が、夕方に自宅を出てどこかへと向かったことを確認。だが記者が帰宅を待っていると、すぐに警察官が駆け付けて職務質問を受けた。

「県の災害対策本部にすら自宅住所を明かしていない知事ですが、最近は自宅周辺の不審者情報に対して非常に敏感になっているのは事実です」(県警関係者)

 翌日、公務のイベントに出席した後の本人に尋ねた。

――昨日はどちらへ?

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source : 週刊文春 2024年9月26日号