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《コロナに翻弄されたエース》プロ注目の球児たちは“コロナ禍の甲子園”をどう戦い抜いたか? 時には「きつい…」と本音を

コロナと甲子園 #2

2022/08/13
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ガイドラインを見直した日本高野連

 さらに今年のセンバツでは、2回戦で大阪桐蔭と対戦する予定となっていた広島商業が、チーム関係者11人が新型コロナウイルスに集団感染したため、2回戦が行われる予定だった前日に出場を辞退した。春1回、夏6回の甲子園優勝記録を持つ名門校の、春夏通算100試合目となるはずだったこの試合を前に、無念の不戦敗となってしまった。

 こうした経緯があったからこそ、日本高野連は「できる限り、甲子園出場を果たした学校には試合をしてもらいたい」という思いと、6校を救済しなければという意味においても今回ガイドラインを早急に変更したことが考えられる。

 大会6日目の第3試合、当初の登録メンバーから2人を入れ替えて明徳義塾と対戦した九州国際大付属は、2対1で勝利した。5日のリハーサルの日から練習を中断し、ボールを使った練習を再開したのはその3日後だった。こうしたハンディをものともせず、技巧派左腕の香西一希が明徳打線を手玉に取った。「1点差ゲームは監督の差」と明徳義塾の馬淵史郎監督に言わしめた投球術が光った。

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九州国際大付属の香西一希 ©️時事通信社

 この先も甲子園は進んで行く。優勝大本命視されている大阪桐蔭は余力を残して初戦を勝った。この先も大阪桐蔭を中心に激闘が繰り広げられていくに違いない。

 一方でコロナとも向き合っていかなくてはならない。どんなに感染対策を施しても、コロナに罹ってしまうことはある。この先は無事に選手たちが聖地ではつらつとしたプレーを繰り広げてくれることを切に願う。

《コロナに翻弄されたエース》プロ注目の球児たちは“コロナ禍の甲子園”をどう戦い抜いたか? 時には「きつい…」と本音を

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