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まだまだ続く“麻生節”

麻生太郎 副総理兼財務相
「どの組織でも改ざんはありうる。組織全体としてではなく、個人の資質が大きかったのではないか」

NHK政治マガジン 5月8日

 森友学園をめぐる財務省の決裁文書改ざん問題についての発言。ただの開き直りにしか見えない。組織の問題でなく、個人の問題だから、自分には責任がないと言っているに等しい。改ざんの動機を問われた際は「それがわかりゃ苦労せんのです」「場の雰囲気、空気ってやつ」などと答えていたが(朝日新聞デジタル 6月4日)、不祥事を起こした企業のトップがこんなことを言ったら途端に潰れてしまうだろう。

 その後、麻生氏はカルロス・ゴーン容疑者が逮捕された事件について「経営陣の監督機能を発揮させることが大事だ。金融庁としては引き続き企業のガバナンスを実効的なものにするために、きちんとやっていかなければいけない」と発言しているが(産経ニュース 11月26日)、ガバナンスは企業だけでなく省庁にも適用すべきだ。

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カルロス・ゴーン容疑者 ©文藝春秋

麻生太郎 副総理兼財務相
「みんな森友の方が
TPP11より重大だと考えている」
朝日新聞デジタル 3月29日

 森友学園への国有地売却問題で近畿財務局の男性職員が自殺した後の発言。このとき、TPP11について「茂木大臣が0泊4日でペルー往復しておりましたけど(注:実際にはチリ)、日本の新聞には1行も載っていなかった」とメディアを批判したが、朝日新聞、毎日新聞、読売新聞などが報じていた。

麻生太郎 副総理兼財務相
G7(先進7カ国)の国の中でわれわれは唯一の有色人種であり、アジア人で出ているのは日本だけ」
共同通信 9月5日

 自民党総裁選で安倍晋三首相を支援する会合での発言。米国やドイツなどG7各国はさまざまな人種で構成されており、米国のオバマ前大統領もG7首脳会議に出席している。麻生氏の頭の中では欧米諸国=白人だけの国なのだろうか?

麻生太郎 副総理兼財務相
「飲み倒して運動も全然しない(で病気になった)人の医療費を、健康に努力している俺が払うのはあほらしくてやってられんと言っていた先輩がいた。良いことを言うなと思った」

共同通信 10月23日

 不摂生の結果、病気になった人への医療費支出を疑問視する発言。社会保険制度の否定だと批判を集めた。自身も同じ考えかという記者の質問に対して「人間は生まれつきがある。一概に言える簡単な話ではない」とも述べたが(時事ドットコムニュース 10月23日)、そんなのは当たり前のことだ。麻生氏は首相だった08年にも「たらたら飲んで食べて、何もしない人(患者)の分の金(医療費)を何で私が払うんだ」と発言し、陳謝した(東京新聞 10月24日)。