「はめられた、というのはしょっちゅうなので」
麻生太郎 副総理兼財務相
「人の税金使って学校行った。東京大学だろ」
YOMIURI ONLINE 11月18日
北九州市長選で4選を目指して立候補を表明した現職の北橋健治氏について、麻生氏はこう揶揄した。共産党の小池晃書記局長は「教育の無償化を言っている安倍政権の財務大臣が、教育に対する税金投入を否定するというのは本当に支離滅裂だ」と批判している(朝日新聞デジタル 11月19日)。
麻生太郎 副総理兼財務相
「あれくらい触った程度で暴力って言われたら、とてもじゃない。この種の話で(野党に)はめられた、というのはしょっちゅうなので」
時事ドットコムニュース 12月9日
麻生派の大家敏志参院議員が参院本会議中に立憲民主党議員を小突いたとして同党が抗議、4時間ほど空転したことについて立憲民主党の対応を批判した。枝野幸男代表に「立法府に対する冒涜だ」と批判されると「立法府の話についてわれわれがごちゃごちゃ言うようなつもりで言ったんじゃない」と釈明した上で発言を撤回した(時事ドットコムニュース 12月11日)。
上がっていないと感じたら“感性”の問題なのか?
麻生太郎 副総理兼財務相
「上がっていないと感じる人の感性」
共同通信 12月14日
年の瀬になっても麻生氏の暴言は止まらない。景気拡大期間が高度成長期の「いざなぎ景気」を超えたが賃金が上がっていない状況を問われて「上がっていないと感じる人の感性」の問題だと言ってのけた。麻生氏は質問した記者に対して「どのくらい上がったんだね」と逆質問し、記者がほとんど上がっていないと答えると「そういうところはそういう書き方になるんだよ」と一蹴した。
なお、麻生氏は「(現政権下で)毎月、毎年、2~3%近くずっと上がってきた」とも述べたが、厚生労働省の毎月勤労統計調査によると、2017年の物価の影響を考慮した実質賃金は0.2%減っており、名目でも0.4%しか上がっていない。こういう人が財務相をしているのか……とため息が出る。
珍しく失言でクビが飛んだ政治家は……
松本文明 内閣府副大臣
「それで何人死んだんだ」
朝日新聞デジタル 1月26日
麻生氏や杉田氏を見ていると、自民党の政治家はどんな暴言を吐いても進退問題にならないような気がするのだが、今年の数少ない例外と言えるのが自民党の松本文明内閣府副大臣だ。沖縄県で続発する米軍機の事故やトラブルについての国会の大行質問の最中に飛ばしたヤジが原因で自分のクビが飛んだ。
ただし、これは2月4日に投開票が控えていた沖縄県名護市長選挙への影響を懸念した安倍首相ら自民党中枢の逆鱗に触れたため。暴言が政治家の進退に影響するのは、もはや安倍首相の一存でしかないと感じる。そんな1年だった。