昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

中小塾選びのポイント(3)保護者との「意思疎通」はスムーズか

 中学受験生の親は、常に不安と隣り合わせの毎日を過ごすことになります。保護者との窓口になる先生には、高度なカウンセリング力が求められます。

 話の途中で「じゃ、こうしましょう」と、いきなり自前の結論を押し付けてくるようではカウンセリングになりません。独りよがりで一方通行なコミュニケーションに終始してしまう塾長や講師は特に要注意です。

 新小4から入塾するにしても、大手からの転塾を検討しているにしても、塾に面談に行くのなら、最初から恥ずかしがることなく、胸の内を吐露してみましょう。最初から遠慮せず、期待や不安をそのままぶつけてみればいいのです。そこで「わかってもらえた」という安心感が得られるのなら、その塾はアタリである可能性が高い。信頼できる主治医を見つける感覚に近いかもしれません。

中小塾選びのポイント(4)どれくらい「年季」が入っているか

 見知らぬ街でひょいと小料理屋さんののれんをくぐるなら、きっと、そこそこの年季が感じられて、地元の人たちから愛されている雰囲気があって、それでいて清潔感や誠実さが感じられる佇まいに惹かれるのではないでしょうか。

 ある程度の年数を経たお店には、それだけで安心感を抱けます。料理やサービスの質や、店主の人柄が悪かったりしたら、とっくにつぶれているはずだからです。

 塾も同じ。新しい塾がダメというわけではありませんが、時間の洗礼を受けてなお生き残っている塾にはそれなりの理由があるはずです。創業からの年数が経っていれば経っているほど、確率論的には、いい塾である可能性は高まります。

中小塾選びのポイント(5)適正な「規模」を保っているか

 営利企業としての側面を優先するのであれば、拡大路線は当然の戦略。しかし教育機関としては、拡大すればするほど、教育の質を担保しにくくなるという矛盾が生じます。そのバランスが難しい。

 その点、中小塾には、規模を固定しているからこそ質の高いサービスが提供できるという側面があります。個人経営の飲食店と同じです。一定数のスタッフで、自信をもって接客し、精魂込めた料理を提供できるだけの席数にとどめているからファンが増え、毎日繁盛するのです。

 逆にいえば、中小塾であっても、やたらに拡大路線を狙う塾は要注意。「あの塾、定員が一杯になったから、近くにもう一つ教室をオープンするらしいよ」という評判は、企業としては良い評判ですが、教育機関としては必ずしもいいことではありません。そのような塾を選ぶことは、まるで「小さな大手塾」を選ぶようなもの。だったら普通に大手塾に通えばいいだけの話です。

 大手塾であっても急速に校舎を増やしている場合には「品質」が不安定になっている可能性がありますから避けたほうがいいでしょう。

中学受験「必笑法」 (中公新書ラクレ)

おおた としまさ

中央公論新社

2018年12月7日 発売

この記事の写真(3枚)

ツイッターをフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー