噛む力がチームトップだったルーキー
ちなみに講義の前日の8日には選手の噛む力を測定する咀嚼能力チェックも練習後に行われていた。成人男性の平均は600~700N(ニュートン)の中でドラフト3位ルーキーの小島和哉投手が新人最高となる967N(平均930N)をマーク。ドラフト7位の松田進内野手も最高は960Nと小島に負けたものの、平均は940Nとチームトップとなった。
主力選手では昨年、二塁でゴールデングラブ賞を獲得するなど全試合に出場しチームを牽引した中村奨吾内野手が平均590N、最高は666N。4番として24本塁打、99打点の井上晴哉内野手は平均756N、最高は770Nを記録した。また、鳴り物入りで大阪桐蔭高校から入団をした藤原恭大外野手は平均307N、最高は408N。握力80キロ越えのスーパールーキーの思わぬ弱点が判明した格好だ。これには本人も「最低でも基準値以上を目指して鍛えたい。ガムを噛んで噛む力をつけます」と負けず嫌いの男ならではのコメントを口にした。
千葉ロッテマリーンズはこれからも、噛むこともトレーニングの一つと位置付け、様々な展開を予定している。今回のようなセミナーの継続に、数値測定も行なう。口の周りの筋肉である咀嚼筋の強化のため食事時のよく噛むことを推奨し元々、身近なものだったガムを噛むことをさらに意識的に行うよう勧めていく。そしてスポーツを通じて、噛むことの大切さを伝える啓蒙活動も行っていくつもりだ。そのためにはやはり12球団一、ガムが身近にある千葉ロッテマリーンズがペナントレースにおいて一番の存在感を示していく必要がある。
梶原紀章(千葉ロッテマリーンズ)
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