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「あの方がいなかったら確実に僕はここにいません」

島内「あと、米村さんから教えてもらった通常の3倍くらいの重さのボールでトスバッティングを試合前してますね」

 突然飛び出した米村理氏の名前。元楽天のコーチで現在はオリックス・バファローズの二軍チーフコーチ兼打撃コーチである。

かみ「米村さんにはお世話になったんですか?」

島内「お世話になったなんて……僕がしょっぼいバッティングしてた頃から、“お前が一番ええバッターや”て言って下さって。あの方がいなかったら確実に僕はここにいません」

 僕自身も大変お世話になっている方、昨年オリックスの春キャンプにお邪魔した際は室内練習場に響き渡る大声で、

「おーい! 皆、楽天ファンのかみじょう君が来てくれたどぉー!」

 振り向いた吉田正尚選手には、

「まさたかぁー! ナニ見とんじゃー」

 パ・リーグ国語辞典を作るなら、【豪快】と【天真爛漫】の言葉の解釈は「米村理」でよし。そんな方である。

 帰り際、背番号00番を指さしながら僕の耳元で、

「本人に言うたら調子乗るから言わんけど、あの新人、来年には一軍いてるぞ」

 もちろんその声も本人に充分届く音量だった事はお伝えしておきたい。

 そして本当に米村さんの言う通り、背番号00番は今シーズンから一軍のセンターのレギュラーとして試合に出続けている。奇しくもインタビューさせてもらったその日、背番号00番こと西浦颯大選手のスーパーレーザービームで刺されたのが島内選手だったのもなんだかなぁ。

米村理氏に「お前が一番ええバッターや」と言われていた島内 ©文藝春秋

 今シーズン開幕前に平石洋介監督は4番島内を明言した。3番浅村栄斗選手との勝負を避けられた際に一番信頼のおけるバッターを据えたのだろう。一般的に繋ぎの4番なんて事も言われているが、繋ぐという事は出来るだけヒットを量産、もしくは出塁する、アウトになれどダブルプレーは避けたい。などなど注文はとにかく多く、三振かホームランでいいという訳にはいかない。つまり“一番ええバッター”でなければならない。その中で9日現在チームトップの打率と安打数、.478というダントツトップの出塁率は“一番ええバッター”の証ではないだろうか。

 最後に聞き忘れてた質問、

 なんで9番なんですか?

 僕が9番打つチームって強くないですか?

 いやそれ日本代表クラスですから(笑)。

「4番島内宏明」本人以外は確実に手応えを感じている。

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