埼玉西武ライオンズリゾートと、東京ディズニーリゾートってほとんど同じじゃない?
西武球場前駅の改札を抜けて松崎しげるさんの歌を聴くときと、舞浜駅からボン・ヴォヤージュを過ぎたあたりでディズニーの音楽が聴こえてくるときの気持ちはまったく同じ。「あぁ、異世界に来たな(来ちゃったな……)」「ここにはコレしかないんだ(ほかに何もねぇな……)」「ここは、日本ではないどこか(ホントに日本かここ?)」と日常を離れて、どっぷりとその世界観にひたることができます。「ちょっと中華街に寄って肉まん買ってから行こう」みたいな邪念は一切生まれません(※そもそも「街」がナイし……)。リゾートに邪念は無用。「異世界」に行き、その世界にひたってこそ魔法は始まります。
屋根こそ被せたものの、基本的には昭和54年(1979年)完成時から変わっていない球場は、歴史と伝統を兼ね備えたライオンズリゾートの象徴。東京ディズニーリゾートで言えばシンデレラ城に相当するランドマークです。シンデレラ城があえて中世を色濃く残すように、メットライフドームはあえて昭和を色濃く残しています(あえてね)。楽天生命パーク宮城や横浜スタジアムのようにちょこちょこリノベーションして「ココも変わってしまったな……」なんて思わせることはありません。歪な階段、ゆがんだコンクリートフェンス、ちいさなイス、売店の店構え、車椅子席に行くのにひたすらのぼり坂をのぼらされる外周通路、緑色の謎の柔らかい床。時を超えて息づく昭和がある。神宮球場が予定通り2027年に建て替えられれば、メットライフドームこそが唯一昭和の佇まいを残す本拠地となるでしょう(※楽天生命パーク宮城はペイとかしてるし除外)。「メットライフドーム、最高ですか?」という質問に胸を張って「最古ーです」と答えたい、そう思います。
出迎えてくれるマスコットキャラクター・レオは、日本を代表する漫画家・手塚治虫氏によるもの。ディズニーのミッキーマウスになんらヒケをとるものではありません。むしろ、ディズニーで「キングライオン」的な映画化をされたって不思議はない、この世界の王様です。そしてレオが従える三匹の子ぶたみたいなキャラクター(1匹目/モーリー)とか、三匹の子ぶたみたいなキャラクター(2匹目/オカーワリ)とか、三匹の子ぶたみたいなキャラクター(3匹目/ホターカ)などたくさんのキャラクターが出場する野球試合は、言ってみればエレクトリカルパレードです。
食事もすべてライオンズリゾートの提供するものでまかない(※だって他にナイし……)、パレードだけでなくテニスやゴルフやスキー、遊園地にフットサルにジャングル探検までさまざまなアトラクションを楽しむことができる一日すべてがライオンズ一色のお出掛け。ボールパークどころか「世界」そのものの体験がそこにはあります。ゴールデンウィークのお出掛けって、そういうのを求めてるんですよね? たまの連休だからこそ、普段は行けない知らない場所に行きたいんですよね? でも北海道とか沖縄に行こうとすると2泊3日で30万円とかアホみたいな金がかかるからためらっているんですよね。あるじゃないですか、埼玉西武ライオンズリゾートが。異世界への扉がそこにはあるのです。
もうアナタには魔法がかかっています。埼玉西武ライオンズリゾートと東京ディズニーリゾートがほとんど同じに見えてきています。実際ほとんど同じですからきっとそう見える。
「遠い」ではなく、日常から離れた異世界。
「古い」ではなく、時を超えた異世界。
そんな異世界でゴールデンウィークのリゾートを体験してみてはどうですか。「すっごい遠くのとんでもない僻地に行って、ココはホントに日本かよと思いながら過ごしてきたけど、気づいたら池袋にいた」というマジカルな休日を送ることができますよ。家族みんなで1万円におさまる程度の費用で。
「隠れトーキョー」を探すお楽しみも!
最後にこの魔法の王国の秘密を少しだけ教えましょう。アナタが「すっごい遠くの僻地」「秩父山中」「トトロとかの生息地」と思っている埼玉西武ライオンズリゾートは、実は東京のすぐそばに存在するのです。本当にすぐそば、東京からたった10メートルほどの場所に。メットライフドームのホームベース後方の秘密の隙間から見渡すと、そこには「隠れトーキョー」が広がっています。アナタを日常と時間から解き放つ魔法が、トーキョーの気配を包み隠しているだけで。
「えっ? マジで?」
「埼玉の奥地なんじゃないの?」
「むしろ群馬の近くだと思ってた」
と思う人は、その手にきっと魔法のカギを握っていますよ。埼玉西武ライオンズリゾートは、みなさまのご来場をお待ちしています。さぁ、扉を開けて異世界へ!
東京のすぐそばにあるふたつの魔法の王国!
ひとつが東京ディズニーリゾート、もうひとつが埼玉西武ライオンズリゾート!
埼玉と千葉の両雄です!
写真提供/フモフモ編集長
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