文春野球でのコラム執筆も早くも3回目になりました。前回の中谷さんの記事は聞くところによると、中谷さんもめっちゃ感動してたみたいで嬉しいです。中谷さんには「あんな文章、にっしゃんに書けるはずがない」と言われましたけどね(笑)。1回目の矢野監督、中谷さんと来て、今回は僕のライバル……いや弟みたいな存在だった北條について書きます。 

プロ入り7年目の北條史也 ©文藝春秋

ナイスコンビ? 二遊間での“変顔大会”

 北條は1歳下で同じ内野だったのでいつか、1軍で二遊間を守れるようになれば良いな……と思ってました。僕は高校では一塁をやっていたんですが、プロ1年目はショートを守りました。でも、次の年にショートの北條が入団してきて、正直、なんでショートの選手獲るねん! 俺のショートどこいってん? って思いましたよ。でも、僕が二塁にいって、ジョー(北條)がショートに入って、怒られるのはいつも2人一緒でしたね。鳴尾浜に観戦に来られてた方は分かると思いますが、2人でどんだけエラーすんねんっていうぐらいエラーしたんで……。一言で言うと、ほんまにボロボロの二遊間でしたね。

 中谷さんのことを、僕は1歳上の友達と表現しましたけど、ジョーも僕のことを1歳上の友達と思ってると思いますよ。あいつとも買い物とか、いろんなところへ一緒に行きましたしね。アホなこともしましたけど、いろんな話もできた仲でした。あいつは、気が強いというか、気持ちがめちゃくちゃ強いんですよ。そこは後輩ですけど、本当にすごいと思ってます。ちょっとクールっぽい感じがあるかもしれないですけど、全然クールちゃいますからね! 端から見たらクールだと思うんですけど。僕はもう見ての通りクールじゃないでしょ? 僕よりはクールだと思うんですけど、ジョーはそんなクールではない。……って何回「クール」言うねんって感じですね。

ADVERTISEMENT

 一緒にどっか行っても、中谷さんと僕がふざけて、ジョーは笑ってツッコむみたいな。ちょっと離れたところで笑って、ツッコんでくるみたいな。分かりやすく言えば、僕が汗かいて笑かしにいってんのに、ジョーが汗ひとつかかずにツッコむ感じですよね。そんなとこも含めてナイスコンビなのかもしれないですけど。2人で二遊間を守っていた時は、ジョーと僕と、どっちが二塁のベースカバーに入るか試合中に合図するんですが、その時に変顔し合ってました。どっちがおもろいかの“変顔大会”はたまにやってました。まぁ、毎回、僕が圧勝するんですけどね。僕の変顔がジョーのツボみたいなんですよ。

 プロに入ってから出会ったみたいになってますが、ジョーのことは実は小学校の時から知ってるんですよ。当時、白いユニホームに“北條”って、マジックで、でっかく書いてあったのがすごく印象に残っていて。名前が“ほうじょう”ってすごいなって。僕らからしたら“まさこ”しか知らないでしょ? みんなで言ってたんですよ。「北条政子やん」て。「絶対、おばあちゃんとか、家系たどっていったら北条政子おるやん」て。