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1980年の引退の1カ月前に出版された山口の自叙伝『蒼い時』(集英社)。赤裸々なまでの生い立ちや、性、そして夫との出会いなどを書いたこの本は、300万部を超えるベストセラーとなった。それ以来、39年ぶりの自著となる。
「歌手、俳優の道をいく息子たちも独立し、90歳を超えた三浦の両親と同じ敷地内に住み、百恵さんが病院の送り迎えなどもしています。キルト教室では早くからトップクラスのインストラクターコースに在籍し、『一度くらい特別授業の先生をしてみませんか?』とキルト業界や出版社などから打診されてきた。でも『教えるのは向いていないと思います』と断り、あくまで作り手の立場を貫いているそうです」(女性誌記者)
歌手・山口百恵の育ての親、音楽プロデューサーの酒井政利氏はこう語る。
「『向いていない』というのは、家庭を守るための言葉でしょう。きっと今の百恵さんは歌を教えるのも上手いと思います。あの深い表現力を眠らせておくのは惜しい。でも、日常生活を守りながら、根気強さと表現力の“結晶作品”を作り上げたのは、実に百恵さんらしくて素晴らしい」
出版会見やサイン会などの予定は一切ないという。当面、本を通して山口百恵を“プレイバック”するしかなさそうだ。