まずは、以下の文章をお読みいただきたい。

〈「オワコン」という言葉があります。(略)一般ユーザー、個人ユーザーに飽きられてしまい、見捨てられてブームが去り、流行遅れになった漫画やアニメ、商品・サービスのことです。(略)政界ではまさに小沢一郎氏がそうではないでしょうか。政界のオワコンです〉

〈菅(直人)元首相は、今で言う「終わったコンテンツ」つまりオワコンであることは明白なのですが、ご本人はそれが分からず、煩悩だらけのようです。(略)オワコンは、鳩山(由紀夫)、菅、小沢の各氏だけでなく、野党そのものとさえ言いたくなります〉

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 続けて、イラストもご覧いただきたい。

 

 よだれを垂らしてうつろな目をし、頭の横にはクルクルと回転する線……誰がどう見ても、立憲民主党の枝野幸男代表である。

参院選に向けて配布された“トンデモ”冊子

自民党所属の全議員に配布された冊子

 これらの悪意に満ちた文章やイラストは、いわゆる“ネトウヨ”の方々がインターネットやSNSに投稿したものではない。6月中旬に自民党本部から全所属議員に配布された冊子に綴られた内容である。冊子の表紙には、次のようなタイトルが付けられていた。

〈フェイク情報が蝕むニッポン トンデモ野党とメディアの非常識〉

 現在、7月21日投開票の参院選に向けて全国で熱い戦いが繰り広げられているが、党本部によれば、「(演説などのための)参考資料として配布した」という。

 この冊子に憤っているのが、石破茂元自民党幹事長(62)だ。『文藝春秋』8月号のインタビューで、石破氏はこの冊子を配布した自民党本部を痛烈に批判している。