朝ドラヒロインの理想のパートナーは誰か? とアンケートを取ったら、ほぼ間違いなくこの人が1位になるでしょう。『あさが来た』の新次郎(玉木宏)さん。

 ヒロイン、白岡あさ(波瑠)が江戸末期から明治、大正にかけて、当時の規範をことごとくぶち破り、女性実業家、日本初の女子大学校の創設者として己の思う道を突き進めたのは、夫である新次郎さんのサポートがあってこそ。

 と、実写版『アラジン』を観てふと思いました。

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 公開7週目にして興行収入100億円超えと、まだまだアツいディズニー映画『アラジン』。1992年に公開されたアニメ版をベースに、ガイ・リッチーが監督した今回の実写版は、2017年公開の『美女と野獣』をしのぐ勢いで大ヒット中です。

Amazon『アラジン』サウンドトラックCDジャケット

実写版のジャスミンは”ディズニープリンセス第3形態”

 子どもから大人まで、さまざまな年齢層にリーチするディズニー作品だけあり、観客の視点や感想も多種多様。中でも今回、特に大きく聞こえてくるのが、アニメ版と実写版でのジャスミンの描き方の違い。では、具体的にはどこが違うのか、まずはおもなディズニープリンセスを3つの形態に分けてみます。

 第1形態は1937年にアメリカで公開されたディズニーアニメ『白雪姫』の白雪姫、『シンデレラ』のシンデレラ、『眠れる森の美女』のオーロラ、『リトル・マーメイド』のアリエル。

 第2形態は『美女と野獣』のベル、アニメ版『アラジン』のジャスミン。

 第3形態は『アナと雪の女王』のアナとエルサ、実写版『アラジン』のジャスミン。

Amzonより『白雪姫』と、『アナと雪の女王』のDVDジャケット

 並べてみると、同じディズニープリンセスでもその違いは歴然。第1形態は「王子に“選ばれる”プリンセス」、第2形態は「自分で相手を“選択する”プリンセス」、そして第3形態は「自らの生き方を“掴み取る”プリンセス」。

 『アラジン』アニメ版のジャスミンは第2形態、実写版のジャスミンは第3形態ですが、両者には大きな共通項があります。それは「王女という立場に満足していない」こと。しかし、アニメ版と実写版ではそのマインドが真逆と言っていいレベルで異なっているのです。