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片付けのきっかけは、なお美さんとの別れ

 単行本の執筆時には、時期がすぐすぎて書けなかったのですが、2015年の秋に家を片付けなければと私が強く志した背景には、親しい友人だった川島なお美さんの早すぎる死があります。

親しい友人だった川島なお美さん ©文藝春秋

 なお美さんとは、夫の鎧塚俊彦さんとともにご夫婦でお付き合いをさせていただいていました。エンジン01のボランティア活動や、ゴルフでよくご一緒し、楽しい時間を過ごしました。なお美さんが、私が使っていたパターを気に入って、そのまま差し上げたこともあります。

 2015年9月になお美さんからメールが入りました。

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「来月、とし(鎧塚さん)の誕生日パーティーをサプライズでやるから来てね」

 という内容でした。

 私は呑気に、

「もちろん行きます。仕事でちょっと遅れますけど、大丈夫ですか?」

 などと普段どおりの会話をしていました。まさかそのメールが生前のなお美さんとの最後の会話になるとは想像もしていませんでした。 

 その数週間後に突然の悲報が入ったのです。