人民解放軍が「来ない」本当の理由
今回の香港での抗議運動は、明確なリーダーや中心となる組織が存在せず、人々はネットの呼びかけで集まっている。デモ隊の装備などもほとんどは市民の募金によるとされる。
それどころか、デモ隊が目標として掲げる、逃亡犯条例の完全撤回をはじめとした「五大要求」も、ネットでなんとなく決まったものだ。全体戦略も個々の現場での戦術も、その場にいる人間の機転によって、ある意味いきあたりばったりで決定されている。
だが、約80日間の闘争で鍛え抜かれた勇武派の部隊は、前進・
もっとも権力のパワーは圧倒的だ。デモ参加者が湾仔のヘネシー・
個々の衝突局面では、香港警察の火力で充分に制圧できている。デ
火炎瓶に群がる世界のマスコミ
私は過去、戦場や暴動現場を取材した経験がない。なので、
「少なくとも、この場で死ぬ人間はいない。自分も絶対に安全だ」
理由は世界各国のマスコミ関係者が異常なほど大量にいることだった。揃って蛍光ベストを着ているので認識は容易である。衝突の場面によっては〔警察1:マスコミ1:勇武派2〕くらいの人数比になっている。こんな状況では、警察側がデモ隊に無茶な危害を加えることは不可能に近い。