安倍改造内閣の顔ぶれ。毎日新聞にネーミングを求められたので「バーベキュー内閣」と名付けました。エースはもちろん萩生田光一先生。祝・文部科学相ご就任。

萩生田光一氏(右)の2013年5月10日付のブログに掲載された、安倍晋三首相、加計孝太郎氏との写真 ©共同通信社

 萩生田先生は首相の最側近と言われる。加計学園問題への関与が取りざたされ、安倍首相と加計孝太郎理事長と3人でバーベキューをした際に撮影されたとされる写真が話題になった。今回の「バーベキュー」は遂に小泉進次郎も参加し、石破派を外した。気の合う仲間たちでとても楽しそう。二次会は経済再生相に就任した西村康稔先生が張り切る赤坂自民亭もある。

萩生田文科相が「挑戦」なのかもしれない

 萩生田先生の足跡を2年前の記事に見つけた。

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《加計学園の運営する千葉科学大(千葉県銚子市)で落選中に客員教授を務め、月10万円の報酬を得ていたと国会で説明。衆院議員に返り咲いたあとは報酬は得ていないが「名誉客員教授」を今も務める。》(毎日新聞2017年6月21日)

 そんな萩生田先生、加計学園の獣医学部新設計画では文科省の担当者に対し、「広域的に」と「限り」の文言を付け加えるよう指示していたことが文科省の資料で分かった。

《京都産業大(京都市)も希望していたが、大阪府内の大学に獣医師養成課程があることから「広域的に」「限り」の文言が障壁となり、断念した経緯がある。》(毎日新聞2017年6月16日)

 官邸主導で「加計ありき」の規制緩和が進められた疑いが注目された。今回、首相はそんないきさつのある人物を文科相に抜擢した。強気というか、あおり気味である。

 そう言えば、あおり運転は相手の車やドライバーを見てやる人もいるらしい。この組閣は野党という「軽自動車」がいかに与しやすいかと見られている証拠かも。

萩生田光一氏 ©Bloomberg/getty

 ただ不穏なムードもある。新聞各紙の萩生田先生の紹介欄を読むと「発言が波紋」「舌禍懸念」「物議を醸したことも」と並び、今後の大活躍の予感しかない。入閣でさらに可視化される萩生田先生。厳しい質問も飛ぶ(はずだ)。安倍首相は今回の人事を「安定と挑戦」と述べたが、萩生田文科相が「挑戦」なのかもしれない。