「文在寅は自分の支持層を囲いたいだけ」
光化門で出会ったデモ隊とは違い、こちらの会場に集まる若者に共通するのは、文在寅の「反日」政策に疑問を抱いていることだ。同様の声は、集会脇のテントでステージを見つめていた32歳の大学院生の男性からも聞こえた。
「文在寅の最大の問題点は、反日扇動で自分の支持者を結集させようとすることです。平気で嘘をついて扇動しようとする政権で、もはや世論調査も信用できません。彼らは、反日という国民の心の中にある部分を刺激して、『愛国』に変えようとしますが、その世論操作があまりに下劣でレベルも低い。そもそも、日本製品の不買運動が国益になるわけないじゃないですか。結局、文在寅は支持層を囲いたいだけなのです。朴槿恵前大統領の時よりも経済も悪くなって、言論の自由もなくなった。ウォンも下落し、いつ経済危機が来るのかと不安です」
慰安婦像は「集団的な狂気」
男性が危惧するのは、韓国国内の「言論の自由」が侵されていることだという。
「文在寅政権になって徴用工、慰安婦と日本ともめることも増えましたが、原因は文在寅の姿勢にあります。裁判所の判事に自分に近い人物をたくさん送り込んで、韓日基本条約という国際的な条約をひっくり返し、ことさら騒いで世論を操作している。日本に行くのもよくないと世論を形成して反日的なプラカードを掲げてあおる。内政的にも大問題ですし、外交もひどいものです。
そもそも、慰安婦少女像は『集団的な狂気』です。でも韓国ではこれについてまともに話せません。これに反対したら自分がつるし上げられてしまう。しかもこの政権はそれを止めるばかりか扇動しているんです。言論の自由はありません」(同前)
20時頃には散会となった集会。集会も後半にさしかかった頃、インタビュー中の取材班の韓国人通訳に、中年男性が食ってかかった。
「文在寅政権は反日なのに、日本メディアの通訳をするなんて、お前は親日なのか! 取材許可証を出せ!」
許可証を無理矢理引っ張り、カメラで撮影するその姿に、先ほどの大学院生の男性が声を上げた。
「どうして親日だと決め込むんだ。それだから韓国の認識は浅いんだよ」
ロウソク革命で倒れた朴槿恵政権。いま、その炎が文在寅政権を照らしている。
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