10月12日午前、台風19号は八丈島南西から伊豆諸島に時速20キロメートルで移動している。「週刊文春デジタル」取材班は暴風、大雨、波浪警報が発令されている最前線の八丈島から現状をリポートする。
「風の音が、どこかで爆発があったんじゃないかってくらい大きくて、天井、窓枠は一晩中ガタガタ揺れ続けていた。屋根が飛ばされるのではとヒヤヒヤしていて、一睡もできなかった」(地元住民)
一部では停電も起きた八丈島。朝方、沿岸部では海の様子を不安そうに眺める住人を複数目撃した。10メートル以上の高波は堤防を越え、風に舞った砂が波しぶきと共に顔に突き刺さる。波しぶきの泡が雪のように舞っている。
「台風で何度か堤防が壊されているんだが、今回もおそらく危ない。波が高いから塩害で農作物や特産のフェニックスロベリニー(八丈島で生産されているヤシ科の観葉植物)もだいぶやられちまうな」(地元住民)
道路の一部は封鎖されていたが、パトカーは赤色灯を点けて沿岸部を巡回していた。船が心配で港に様子を見に来る漁師の姿もあった。家の植木鉢や木々は倒れ、電線が垂れ下がり、道路には大きな石が転がっている。
台風19号は夕方にも関東、東海地方への上陸が予想されている。
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