ハロウィーン本番直前の週末となった10月26日(土)の夜、東京・渋谷駅周辺の繁華街には今年もたくさんのコスプレ姿の若者が集まった。

「昨年は暴徒と化した若者が軽トラックを横倒しにするという事件もあったので、今年、警視庁は機動隊をはじめ数百人体勢で警戒にあたっている。渋谷区も200人の民間警備員を配置。期間中の路上飲酒を条例で禁じたこともあり、若者が比較的大人しく、ルールを守っている」(社会部記者)

警戒にあたる警察官 ©文藝春秋

 大人たちの努力の甲斐あってか、我が物顔で歩く若者たちが手に持っているのは、アルコールではなく今年大流行したタピオカドリンクだった。

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「コスプレにタピオカドリンクがインスタ映えするから買いました。この姿で飲んでいたらカワイイかなって」(『魔女の宅急便』のキキの恰好をした10代女性・大学生)

 女性だけでなく、男性たちもタピオカを手に歩いている。

「お酒が禁止だからタピオカ飲むしかないでしょ。女の子にもタピオカをきっかけにして話しかけられるし、これはこれでアリ」(20代男性・会社員)

タピオカを飲みながら歩く女性が多かった ©文藝春秋

 毎年、ハロウィーンの渋谷では多くの若者たちが酒を片手にナンパ行為に明け暮れているが、”草食系男子”も多い現在では、タピオカが出会いのツールとなっているようだ。人気タピオカ店の店員によると、「今日は普段の1.5倍の来客があった」という。

 中には、タピオカドリンクそのもののコスプレをする若者もいた。